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2024年度 第6回 数学談話会のお知らせ
開催日:2024年 11月 29日(金)
2024年11月20日
令和6年11月 29日(金)に、2024年度第6回数学談話会を下記のとおり開催いたします。
皆様のご来聴をお待ちしています。
日 時 | 令和6年 11月 29日(金) 16:30 ~ 17:30 |
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場 所 | 富山大学理学部B棟1階 B121室 |
講演者 | 清水 雄貴 氏 (富山大学理学部) |
講演題目
曲面上の流体力学
講演概要
曲面上の流体力学は,流れ場の幾何形状の観点から流体現象の時間推移を理解することを目的とした研究分野である.土星の六角形や木星の大赤斑等,惑星固有の形状に由来する気象現象から,石鹸膜や工学機器の潤滑油膜等の薄膜内流体運動に至るまで,幅広い流体現象がその研究対象となる.このような流体現象は,いくつかの代表的な渦同士の相互作用という観点からしばしば理解される.数学的には,曲面上の非圧縮・非粘性流体運動は面積保存微分同相群上の測地線方程式である $\mathrm{Euler}$-$\mathrm{Arnold}$ 方程式として定式化され,その粗視化された渦度の時間発展を記述するモデルを点渦系という.
本講演では,はじめに点渦系が $\mathrm{Euler}$-$\mathrm{Arnold}$ 方程式の $\mathrm{de}$ $\mathrm{Rham}$ カレントの意味で厳密解となることを示す.次に,一様流と石鹸膜という二つの視点から,曲面上の点渦系のための空間設定を行う.最後に,いくつかの曲面を例に,流れ場の形状の流れへの具体的な作用機序について紹介する.
*16時00分よりお茶を準備してお待ちしております。
問い合わせ先:富山大学理学部数学教室