令和5年12月7日（木）に、2023年度第2回談話会を下記のとおり開催いたします。
皆様のご来聴をお待ちしています。

日　時	令和5年 12月 7日（木） 　16：30 ～ 17：30
場　所	富山大学理学部B棟1階　B121室
講演者	坂元　国望 氏 （広島大学）

講演題目

細胞極性の反応拡散モデル

講演概要

細胞極性の反応拡散系モデルに触発されて提案した非従来型の数理モデルについて，そのダイナミクスに関する結果を紹介する．

有界な領域上で定義された２成分の保存型反応拡散モデルを取り上げる．この系の特徴は，拡散過程は領域内部でのみ進行し，反応過程は領域境界でのみ進行する設定となっていることである．系の質量保存性を活用すると，この系の大域的ダイナミクスの主要部は勾配系として記述できることが判明し，その漸近挙動は１成分の拡散(内部拡散)‐反応(境界相互作用)系のダイナミクスで記述されることが示される．

前半においては，多次元有界領域の場合の一般的な結果を紹介し，後半部分では，手計算が可能な１次元有界区間上での具体的結果として，定常解とその安定性について紹介する．

本研究は，森田善久さん（龍谷大学）との共同研究に基づくものである．

＊16時よりお茶を準備してお待ちしております。

問い合わせ先：富山大学理学部数学教室

• 2023年度第2回談話会のお知らせ（PDF 250KB）