液滴を操るマイクロフルイディクス技術とそのライフサイエンスへの応用

【化学科】松村 茂祥

 マイクロフルイディクス(マイクロ流体工学)とは、半導体の作製等に用いられる微細加工技術により、マイクロメートルサイズの溝(流路)をスライドガラス上に構築し、その中で液体を様々に操る技術および研究分野です。通常の化学実験では、ミリリットル(10-3 L)〜マイクロリットル(10-6 L)スケールの液体を主に扱います。マイクロフルイディクスを用いれば、その1/1000(ナノリットル、10-9 L)以下の非常に微量の液体を精度良く扱うことができます。これにより、使用する溶媒等の薬品の量を大幅に減らしたり、溶液の混合や化学反応の測定などを極めて厳密に行うことができるため、化学・生物学分野において幅広い応用が期待されている技術です。

マイクロフルイディクス(マイクロ流体工学)とは、半導体の作製等に用いられる微細加工技術により、マイクロメートルサイズの溝(流路)をスライドガラス上に構築し、その中で液体を様々に操る技術および研究分野です。通常の化学実験では、ミリリットル(10-3 L)〜マイクロリットル(10-6 L)スケールの液体を主に扱います。マイクロフルイディクスを用いれば、その1/1000(ナノリットル、10-9 L)以下の非常に微量の液体を精度良く扱うことができます。これにより、使用する溶媒等の薬品の量を大幅に減らしたり、溶液の混合や化学反応の測定などを極めて厳密に行うことができるため、化学・生物学分野において幅広い応用が期待されている技術です。

図

このドロップレットの内部は水溶液であるため、水溶液中で行う反応、すなわちライフサイエンス(生命科学)との相性が非常に良好です。液滴の内部には、水溶性の物質はもちろんのこと、水溶液中で分散可能な固形物や細胞など、様々なものを封入できます。このことを利用し、核酸やタンパク質のような生体高分子、遺伝子や細胞の高速解析・探索(スクリーニング)が可能になります。また、生物のダーウィン進化を模倣することで生体高分子を実験室内で進化させる「進化分子工学」に応用することもできます。

このドロップレットの内部は水溶液であるため、水溶液中で行う反応、すなわちライフサイエンス(生命科学)との相性が非常に良好です。液滴の内部には、水溶性の物質はもちろんのこと、水溶液中で分散可能な固形物や細胞など、様々なものを封入できます。このことを利用し、核酸やタンパク質のような生体高分子、遺伝子や細胞の高速解析・探索(スクリーニング)が可能になります。また、生物のダーウィン進化を模倣することで生体高分子を実験室内で進化させる「進化分子工学」に応用することもできます。

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