教員と研究テーマ

佐藤 勝彦 特命教授

数理生物学・細胞運動・レオロジー

非平衡・生命現象で現れる複雑な現象を、数理モデル(数学)を用いて解き明かすことを行っています。
具体例は以下のようです。

図1:細胞間に斜めの方向にに収縮力がかかると、細胞は方向性のある配置換えを起こしながら一方向に移動することができる
(1)細胞の集団運動

細胞はアクチン・ミオシンが作る収縮力を用いて動くことができますが、一匹のみならず、多数の細胞がくっついて塊を作った状態でも動くことができます。その仕組みを数理モデルを用いて考察します。

図2:筋肉のモデリングの図
(2)筋肉の自励振動

筋肉は通常の状態では弛緩と収縮のどちらかの状態をとりますが、中間の活性状態にすると収縮弛緩を自発的に繰り返して振動を起こします。この現象は心臓の拍動の基礎になっていると言われています。筋肉の構造を配慮した数理モデルを作ってこの現象にアプローチします。

図3:クラミドモナスのモデルが走光性を示す図
(3)走光性・走化性

ミドリムシや精子などのような鞭毛をもつ単細胞は鞭毛を動かしながら自分の好む場所に移動することができます。細胞は自分の周りの狭い領域の情報しかわからないのに、どのように自分の好みの方向がわかるのでしょうか?アルゴリズムの発見を試みます。

図4:線虫が尻尾だけで立ち上がって、空中に高速でジャンプしている図
(4)線虫の高速跳躍

線虫は土の中などに生息する最も身近な虫の一つで、最もよく調べられている生物の一つです。通常は土の中を這って移動していますが、食べ物がなくなるなどの窮地に追い込まれると、尻尾の先端だけで立ち上がります。さらにその状態から飛んでいるハチやハエに向かって高速でジャンプします。何故このようなことができるのか実験データとその解析によって解き明かします。

   
佐藤 勝彦特命教授

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