教員と研究テーマ

宇田 智紀 特命講師

応用数学

数理科学的手法を用いた様々な異分野融合研究を行っています.特に,非圧縮性流体・位相的データ解析・最適輸送理論の周辺分野で理論および応用の研究をしています.他にも,計算機科学や精度保証付き数値計算など,数学と計算機に跨る分野であれば何でも関心があります.

位相的データ解析

位相的データ解析とは,データの「かたち(トポロジー)」を調べるための手法に関する学問分野で,この十数年で理論・応用ともに著しい発展を見せています.科学の発展で近年多種多様なデータの利活用が課題となっていますが,しばしばそうしたデータは高次元かつ巨大で,人間の手と目で解釈するのが困難です.そこで,データから「かたち」に関する特徴量を抽出し,概観することのできる位相的データ解析手法への期待が高まっているのです.

流線トポロジー解析

流線トポロジー解析は,力学系の位相的分類に基づいて「流れのかたち」を解析する理論です.流線トポロジー解析を用いると,流線図と呼ばれる流れの速度場を可視化した図を,トポロジーの観点で要約してツリー型の言語で表現できるようになります.2次元非圧縮性流体に対しては,位相的データ解析で使われるとある手法との相性が良く,計算機で「データ→流線図→ツリー表現」の変換が容易です.この手法は気象学や海洋学における実際の観測再解析データへの応用もあります.

   
宇田 智紀特命講師

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