道端、公園などで普通に見かける黄色いタンポポは、ほとんどの場合、ヨーロッパに自生し世界各地に分布を広げたセイヨウタンポポ(図1)です。セイヨウタンポポは、1904年(明治37年)には札幌において道端に生育していたという牧野富太郎博士の記録があります。このタンポポは札幌農学校(現在の北海道大学)のクラーク博士(William Smith Clark)が帰国した後、その仕事を引き継いだ農学教師ブルックス氏(William Penn Brooks)が野菜として利用するためにアメリカから導入したものが広がったと伝えられております。なお、バンクーバーオリンピックのスケート競技では、日本人選手が男女ともにメダルを獲得しましたが、ブルックス氏が札幌農学校に赴任の際にアメリカから持参したものが日本最初のスケートであるとされております。