地球進化学講座


教授 清水 正明    Email: mshimizu @ sci.u-toyama.ac.jp

専門分野

地球科学・鉱物科学

メッセージ

 子供の頃,科学博物館に展示されている鉱物の美しさに魅了され,自分で取りにいきました.高校に入って,地学の先生から,フィールドでルートマップの書き方などを習い,それ以来,野外鉱物学にはまっています.東大の総合研究博物館(大学博物館のこと),アメリカのスミソニアン自然史博物館,イギリスの大英博物館,日本の国立科学博物館等で,トップレベルの鉱物科学に従事していました.みなさんには,問題探究・解決能力を持ち,専門的な能力・技術を身に付けてもらいたいという希望を抱いています.いっしょに研究しながら,感動したいなあ.

最近の研究から

Photo 1 花崗岩類を対象とし,マグマの成因や地殻進化の解明等を目的とした地球科学

 東京大学出版会から,「The Tokuwa Batholith, Central Japan: An Example of Occurrence of Ilmenite-Series and Magnetite-Series Granitoids in a Batholith(山梨県に分布する徳和深成岩類の地質学と地球化学)」を出版しました.富山大学総合図書館で見ることができます.ちょっと前ですが,日本学術振興会の日米共同研究で,両国の花崗岩類研究の日本側代表者になりました.最近は,花崗岩類の変形にも興味を持っています.北アルプスや飛騨山地をいっしょに歩いて花崗岩類(地殻)を調べませんか.キーワードは,花崗岩類,野外調査,プレートテクトニクス,地殻進化です.

鉱物資源を対象とし,システマティックな鉱石鉱物学の確立や鉱床成因の解明等を目的とした鉱物科学

 主として,硫化鉱物や硫塩鉱物等の鉱石鉱物の記載的研究にもとづき,システマティックな鉱物分類体系の確立を目指しています.その過程で,数多くの鉱石鉱物を再検討し,新鉱物(渡辺鉱,津軽鉱,苦土フォイト石,パラ輝砒鉱,カイル鉱,東京石,岩代石,丸茂鉱)を発見しました.まもなく,世界中の約100人の専門家で,Encyclepedia of Minerals(第3版)を出版する予定です.このような本質的な記載に立脚し,鉱石鉱物等の集合体の生成環境を推定し,生成機構を考察しています.さらに,有用元素を中心に,物質循環の解明を目指しています.若い頃に,アメリカ,ドイツ,イギリスなどに留学し,この分野の研鑽を積みました.国内では,資源地質学会の評議員等,海外では,The Society for Geolog Applied to Mineral Depositsの副会長(アジア担当)をしています.キーワードは,鉱石鉱物,資源,物質循環です.
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学部の担当科目
  地球科学序説I
  基礎地球セミナー
  洋書講読
  岩石鉱物学実験
  資源環境科学
  地殻進化学
  地質学巡検
  基礎地球科学実験
  地質調査法実習など

学部内の役割分担
  副学部長