生物学科は、生態系における生物の多様性や進化というマクロな現象から、生体の構造の成立や体制の維持に必要不可欠な遺伝的基盤や情報伝達といったミクロの現象までを解明することを教育・研究の基本理念としています。生命現象の普遍性と多様性やそれらの進化的意義を認識し、様々な営みを持つ生命の尊厳を理解できる人材の育成を目指しています。

生物学科ウェブサイト

カリキュラム

生物学科では生命現象について自ら学び生命の普遍性と多様性について深く認識できる人材の育成を目指し、教育・研究活動を行っています。現代の生物科学では生命体自身とそれを取り巻く環境についての様々な研究が日々進んでいます。多様な生命現象を理解するには、生物学だけでなく、数学、物理学、化学、地学そして環境科学などの自然科学の基礎知識と生命に関係するその他の科学の幅広い教養を必要とします。 本学の生物学科に入学すると、1年次では人文・社会科学の基礎知識を養うための教育や自然科学の基本的知識を養うための教育を受けます。2年次から3年次にかけては、専門の講義と実験を通して生物学についての専門知識と技術を習得します。これらを学んだ後に、4年次では分子レベルから生態レベルまでを専攻する個性豊かな教員の指導のもとで卒業論文研究に取り組みます。

1年前期の時間割例
 
1 現代社会論 基盤英語Ⅰ 経営資源 地球科学概論Ⅰ
2 健康・スポーツ 政治・経済 ESPⅠ 物理学序説Ⅰ 化学概論Ⅰ
3 ドイツ語基礎Ⅰ ドイツ語
コミュニケーションⅠ
TOEIC英語
e-ラーニング
環境科学概論
4 国家と市民 微分積分学Ⅰ
5 技術と社会 情報処理 基礎細胞生物学 基礎生物学
セミナー

講義時間:1限(8:45~10:15)、2限(10:30~12:00)、3限(13:00~14:30)、4限(14:45~16:15)、5限(16:30~18:00)
は生物学科専門科目です。
1年間又は1学期に履修科目として登録できる単位数には上限があります。

2年前期の時間割例
 
1 基礎生理学 基礎生態学 博物館概論 理科教育法Ⅰ
2 基礎植物形態学 生涯学習概論 基礎系統学 基礎発生学
3 現代社会論 現代と教育 生体構造学
実験Ⅰ
4 動物生理学 基礎自然
環境科学実験
5 哲学のすすめ 基礎遺伝学

講義時間:1限(8:45~10:15)、2限(10:30~12:00)、3限(13:00~14:30)、4限(14:45~16:15)、5限(16:30~18:00)
は生物学科専門科目です。
1年間又は1学期に履修科目として登録できる単位数には上限があります。

分野紹介

多様性と進化を対象とした生物学領域

自然界では、生物は単独ではなく、同種他個体や他種生物、気候や地形などの様々な環境要因による影響を受けながら存在しています。本領域では、生物間、あるいは生物と環境との間にある相互作用の実態や、成立に関わる因子の解明を通して、生物進化の理解を目指した研究を行っています。微生物や昆虫、植物、魚類、両生類、鳥類、哺乳類など様々な生物が対象です。
<研究分野> 共生生物学、応用昆虫学、進化生物学、進化発生学、分子生態学、保全生物学

植物を対象とした生物学領域

植物の多様な生命現象の解明は、生物多様性の保存や持続可能社会の実現に必要とされる科学技術の発展を支える礎として欠かせません。本領域では、植物を研究対象に様々な視点から、種々の研究手法を用いて学生とともに研究に取り組んでいます。植物の葉や根などの器官形成、植物組織および細胞レベルでの形態形成のしくみ、有用植物の成分や栽培特性の制御機構、環境が植物の生活環に与える影響、植物の病害抵抗性のしくみ、生殖様式の違いに基づく植物の種分化など、様々な重要課題の解明を目指し、遺伝子から個体群レベルまでを対象に幅広く教育研究を行っています。
<研究分野> 植物分子生物学、植物形態学、植物生理学、遺伝育種科学、植物細胞生物学、植物病理学、宇宙生物科学、植物細胞分類学

生体構造学実習
野外実験
卒業論文発表会

動物の生得的行動や浸透圧調節を対象とした比較内分泌学・動物生理学・神経行動学領域

魚類や両生類において、内分泌系や神経系により生得的行動(摂食行動、情動行動および生殖行動)や体内浸透圧などが調節・最適化されています。本領域では、これらを支える中枢や末梢におけるホルモンや神経伝達物質およびそれらの受容体を介した情報伝達機構と作用メカニズムの解明を目指し、モデル動物としてキンギョ、ゼブラフィッシュ、メダカ、ツメガエルなどを用いて生得的行動の解析、関係遺伝子の発現解析、脳内神経基盤の形態学的観察、細胞内情報伝達系の解析、病態の発症機序・進行過程の解析などを通して個体レベルから分子レベルに至る実験を行っています。また、国内外の大学や研究所と連携した国際共同研究も展開しています。
<研究分野> 比較内分泌学、神経行動学、動物生理学、薬理学、神経科学、病態生理学

動物の概日リズムや睡眠覚醒行動を対象とした神経・細胞生物学領域

睡眠覚醒、摂食、体温など多くの生理機能は、脳の生体時計機構の支配下に、恒常性が維持されています。本領域では、これらの基礎的で重要な生理機能の概日リズム調節に係わる神経メカニズム解明を目的に、遺伝子発現や神経活動記録、細胞内シグナル解析、脳波解析、行動量測定などの手法を用いて、細胞から個体レベルの研究を行っています。ラット・マウスなどのげっ歯類や、ショウジョウバエ、さらに培養細胞を対象とした実験が中心です。
<研究分野> 時間生物学、神経生理学、睡眠科学、行動薬理学

生体制御学実験
基礎生物学セミナー
臨海実験

学生メッセージ

理学部生物学科4年

生物学科では様々な分野の講義を学び、自分の興味がある学問を追求することができます。1年次には基礎的な講義に加え、基礎生物学セミナーが開講されます。水族館や博物館、植物園などに訪れ、興味を持った題材についてグループで調べ、パワーポイントで教授や他の学生に発表します。2年次以降は、専門的な講義、学生実験、学外で行う実習が開講されます。学生実験は先生方の研究に近いテーマで行うため、解剖実験や細胞培養、放射線実験などの様々な分野に触れ、実験レポートを書くことで深く学ぶことができます。実習には昆虫、植物、海などのテーマがあり、それぞれに応じて海や山に行きます。私は、自分で採取した昆虫を標本にしました。昆虫の分類、標本作成の規則について深く学ぶことができ、非常に面白かったです。4年次からはそれぞれの研究室に配属され、専門的な研究を行います。3年次まで触れてきた様々な分野を参考に自分の興味がわくテーマを見つけることができるでしょう。あなたも生物学科で自分の興味を追求してみませんか。

大学院理工学研究科 地球生命環境科学プログラム 修士課程1年

私は現在、時間生物学をテーマとする研究室に所属しており、体内時計や睡眠覚醒にかかわる神経機構を明らかにするための研究に取り組んでいます。ヒトを含め、殆ど全ての生物は約24時間周期の概日リズムを持っていますが、生命現象がどのようなしくみで周期的に調節されているのか、未だ解明されていないことが数多く存在します。本研究室では、世界でも珍しい昼行性動物ナイルグラスラットを、日本で唯一、実験用に飼育・管理し、生体時計機構について細胞や組織、行動レベルの幅広い視点で研究を行っています。生物学科では植物や昆虫、魚類など多様な生物を対象とした研究室があり、研究テーマも様々です。きっと皆さんの興味を惹くテーマが見つかると思います。
大学での生物は講義で知識を得るだけではなく、実験や研究を通して自らの手で疑問を解き明かしていく力を身につけることができます。研究活動はもちろん苦労や困難も多いですが、その分成果が出たときに研究の楽しさや自分の成長を実感できると思います。もっと生物を学びたいという皆さん、是非お待ちしています!

TOPICS

教員と研究テーマ

池田 真行教授

体内時計や睡眠発現にかかわる神経機構について研究しています。

唐原 一郎教授

植物組織の形態形成の仕組みとその環境応答について、各種顕微鏡を用いた形態学的手法により研究しています。

松田 恒平教授

小型魚類の生得的行動(摂食行動・情動行動)を制御する脳ホルモンについて研究しています。

望月 貴年教授

哺乳類の睡眠覚醒、体温調節に関わる神経機構について研究しています。

若杉 達也教授

植物の葉や根の形成について遺伝子レベルから研究しています。

土`田 努准教授

植物-昆虫-微生物間の共生現象の分子基盤と、共生機能分子を標的とした害虫防除法を研究しています。

前川 清人准教授

社会性・食材性昆虫の分子系統や進化生態を研究しています。

山崎 裕治准教授

野生動物の進化や生物多様性の保全について研究しています。

今野 紀文講師

脊椎動物の多様な環境適応に関わる内分泌制御機構について研究しています。

中町 智哉講師

モデル動物(主にゼブラフィッシュ)を用いて神経ペプチドによる行動・生理現象制御機構について研究しています。

山本 将之講師

油糧作物のゴマを材料に、成分や栽培特性などの有用形質を制御する遺伝子について解析を行っています。

佐藤 杏子助教

染色体の観察を通じて、高等植物の種分化のしくみと分類について研究しています。

玉置 大介助教

紡錘体の形成・維持機構と病原糸状菌に対する植物の侵入抵抗性について研究しています。

森岡 絵里助教

キイロショウジョウバエの行動リズム制御にかかわる分子機構について研究しています。

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