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  富山大学 > 理学部・大学院理工学教育部理学領域 > トピックス > 2006年8月
トピックス
化学物質による水質汚濁を目視で判定する方法を開発(生物圏環境科学科)
 化学物質による環境汚染が重大な社会問題となっています。 「飲み水の安全性を誰でも簡単にチェックできたら・・・・」、そんな要望が少しずつ実現されつつあります。
 ホルムアルデヒド(HCHO)は、発ガン性があり、シックハウス症候群の原因物質として問題視されています。平成16年には水道水にも基準(0.08 ppm)が制定されました。しかし、現在、広く使われている分析法は、高価な分析装置を必要とし、また、大変煩雑で熟練を要する長時間の操作を行わなくてはなりません。
 そこで、私たちは、水中のHCHOを化学反応によって発色させ、さらに水中から分離・濃縮する方法を検討し、採水現場での分析も可能なHCHOの簡易目視分析法を開発しました。この方法は水中のHCHOを青色の陽イオン色素に変換し、フィルター上に色素を捕集し、そのフィルターの色調を目視で識別することを原理とします。この方法によれば分析機器をいっさい必要としません。
 この方法の特徴は、HCHOの濃度に応じて、フィルターの色調が黄色→青緑と変化する点にあります。これは、HCHOに由来する青色の他に、反応の副生成物である黄色の物質もフィルター上に捕集されるためです。目視分析の場合、単色の濃淡変化よりも、二色混合系の変化の方が色調を識別しやすく、分析精度が高くなります。 HCHOの分析範囲は0.01〜0.10 ppmで、水道水基準(0.08 ppm)レベルのHCHOを30分以内に簡便に精度よく分析することができます。
 この方法はホルムアルデヒドの簡易分析法として特許出願中です。また、今年9月に開催される日本分析化学会第55年会において、"展望とトッピクス"講演として注目されております。(環境化学計測T講座)
Radio Telescope
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Last modified 2006.08.31
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