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  富山大学 > 理学部・大学院理工学教育部理学領域 > トピックス > 2009年7月
トピックス
 世界へ Toyama Mathematical Journal
 〜数学研究における学術雑誌の役割〜 (数学科)
Toyama Mathematical Journal (表紙は立山山系をモチーフに黄金比を用いたレイアウトになっています)  科学者というと白衣に実験器具片手に…と思い浮かべますが、数学には他の自然科学の分野と異なり実験がありません。数学者は各々の頭の中に広がる宇宙において、まだ世界の誰もしたことのない試みを行い、新しい結果が見つかれば論文に著すのです。そしてそれを学術雑誌に投稿します。世界に発表することで、一番初めに見つけたという証明になると同時に、他の数学者に知らせることもできます。ただ、投稿された論文はなんでも載せてもらえるというわけではありません。レフェリー(審判)が査読し、正しいと判断されたものでなければ、掲載はされないのです。

  このように数学の研究において学術雑誌は大きな役割を担っています。それは他の科学分野での実験器具に相当すると考えられます。自分に関係する論文を逸早く手に入れそれを読むことが、研究を進める上での重要な仕事の一つとなっています。また新しい論文でなくても、数学の論文はいったん正しいことが証明されれば、未来永劫それは正しいと考えることができます。そのため、過去の論文であっても保管することが大切です。

  そのため、数多くの学術雑誌を入手し所蔵することは、数学者にとって重要な意味を持つのです。それがまさに数学図書室の役割です。

  富山大学数学図書室では、洋雑誌を中心に700種類以上の数学関係学術雑誌を所蔵していて、地方大学としては類を見ない規模を誇っています。これは、
@他学科・他学部と重複して購入することがないように協力体制を取っていること
A紀要 「Toyama Mathematical Journal」 を発行して、この紀要と交換することで多数の雑誌を得ていること
によります。( 「Toyama Mathematical Journal」 には世界の数学者からの投稿があり、レフェリーの審査の後に掲載されています。)

  限られた予算を有効に使う点で、紀要と他機関の学術雑誌との交換は大きな成果を上げています。 「Toyama Mathematical Journal」 は3回の誌名変遷を経ながら、だんだんと交換先を増やしてきました。2008年に30周年を迎え、Vol.31を発行いたしました。現在約350ヶ所と交換していますが、そのうち7割が海外の機関です。


「Toyama Mathematical Journal」 と交換している数学関係学術雑誌の分布図



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              01/11

記事: 狐塚 佳子 [数学図書室]
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Last modified 2009.07.01
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