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富山湾での海洋実習

【生物圏環境科学科】2011年11月

写真1:船内講義風景
写真2:CTD投入の様子
写真3:採泥器の説明の様子

 2011年10月7日〜9日、長崎大学の海洋実習船「長崎丸」に乗船し、富山湾において海洋実習(生物圏環境科学科2年生対象)を実施しました。今年は2年生20名と教員2名(張、堀川)、TA 8名が参加し、2泊3日で海洋観測やロープワーク、船内講義(写真1)などを行いました。「長崎丸」は、船体中央部に実習室兼食堂と約10部屋の4人部屋居室があり、40人程度の学生・教員を収容できる842トンの海洋実習船です。船内には、シャワーもあり、快適な船内生活が確保され、このような環境の中、充実した実習を行いました。

 海洋調査には、いろいろな調査方法や調査対象物があります。例えば、水温と塩分は海洋の基本情報で、ある地点での水温と塩分の深度方向のプロファイルを調べたり、3次元的に水温・塩分の分布を調べたりするのに、CTDというセンサー測器を使っています。3次元的に水温・塩分の分布が描けると、対象とした海域の水塊構造を把握することができます。また、今回の海洋調査では、このようなCTD測器に採水器を搭載し、任意の水深で海水を採取しました(写真2)。水温や塩分だけでなく、採取した海水の化学成分を分析することで、海水の特性をより詳細に把握することができます。さらに、今回の実習では、スミスマッキングラブ式の採泥器を使い、海底に堆積している堆積物や(写真3)、プランクトンネットを使い海水中の動物プランクトンも採取し、多面的な海洋調査を行いました。

 近年の日本海の表層水温は、隣接する外洋域の表層水温と比べ大きく増加しており、温暖化の影響が最も鋭敏に表れている海域として海洋研究者から注視されています。そのため、日本海で海洋実習を引き続き行っていく事により、温暖化による全球的な海洋(水塊構造や海洋生態系)の変化を予察できる知見を得られると期待しています。



(生物圏環境科学科 堀川恵司)