池本グループ

研究概要
 粒径が1〜100nmの粒子はナノ粒子と呼ばれ、数十個から数千万個の原子から構成される。原子・分子(10個程度の原子からなる)と、我々が目にする物体(1億を3回掛けあわせた1024個程度の原子からなる)の中間に、ナノ粒子は位置する。ナノ粒子では、表面と内部の両方の影響を考慮する必要がある。
 層状構造や鎖状構造を基本構造とし、これらの基本構造が積み重なってできる階層性を有するビスマス(Bi、V族元素)とテルル(Te、VI族元素)のナノ粒子を、我々は研究対象としている。これらのナノ粒子は、金属結合だけからなる金属ナノ粒子、あるいは4配位共有結合からなるシリコン・ゲルマニウムなど、単一の結合からなるナノ粒子とは異なる構造・物性を有する。
 Biナノ粒子やTeナノ粒子の構造と物性の両面から研究を進めている。構造に関しては、X線吸収微細構造(XAFS)測定、斜入射X線小角散乱(GISAXS)測定、粉末X線回折実験を行っている。光学的な測定として、ラマン測定、光吸収測定を行っている。ナノ粒子のサイズは、X線小角散乱(GISAXS)測定、透過電子顕微鏡観察を行っている。
 これまでの研究から、階層性を有する元素では、ナノ粒子化にともなって2次構造が弱まるに対して、基本構造が保持されたまま強くなると考えている。
    Phys. Rev. Lett. 99, 165503 (2007)
    J. Phys. Chem. C, 115 (2011) 2931


試料作製
 Biナノ粒子やTeナノ粒子は、真空中でルツボからの蒸気を薄く蒸着する島状蒸着法によって作製している。この方法により、10nm以上の大きさのナノ粒子を得ている。測定にはある程度の量が必要なので、BiあるいはTeと、NaClの多層膜を作製している。
 さらに、粒径が10nm以下のナノ粒子の作製を目指している。そのために、イオン液体あるいはポリエチレングリコールに、BiあるいはTeをスパッタリングで蒸着する装置を立ち上げ中である。


X線吸収微細構造(XAFS)測定
 高エネ研の放射光施設で、XAFS測定を行っている。Teナノ粒子では、ナノ粒子化にともなって、基本構造における共有結合が強くなるが2配位鎖状構造を保持し、一方で2次構造は崩壊していくことを明らかにした。このように、階層性を有する元素のナノ粒子では、基本構造と2次構造という異なった結合様式に伴う特徴を有する。
    J. J. Synchrotron Rad. (2014). 21, 409-412


斜入射X線小角散乱(GISAXS)測定
 平坦なシリコン基板上にBiナノ粒子やTeナノ粒子を作製し、シリコン基板ぎりぎりにX線を斜入射して小角散乱を測定している。GISAXSパターンの解析から、ナノ粒子の形状・サイズ、さらにナノ粒子間の相関を調べている。


ラマン測定
 XAFS測定により、Teナノ粒子の共有結合が強くなることを見出した。この共有結合力の変化を調べるために、ラマン測定を行っている。Teナノ粒子で、ナノ粒子化にともなってラマンピークが高波数側にシフトすることを見出した。

リンク集
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X線:     HenkeX-Ray Interactions With Matter @CXR
       X-RAY DATA BOOKLET
X線周期表:  X線周期表X-ray properties of the Elements
結晶構造:   American MineralogistCrystallography Open DatabaseWebAtoms
物性値:    The periodic table of the elements熱電対換算表@オメガ

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